2015年8月12日水曜日

"Safety Toe"という選択肢


ハードワーカー達の安全を第一に考えるウエスコは、1918年の創業当初から強度や耐久性に優れた肉厚なレザーを使用し、さらに気密性が高く頑強な作りを目指すため、ステッチダウン製法というあえて手間のかかる方法を選び、1足1足職人達の手によって製作されています。
その精神は一切の妥協がなく、本国アメリカでは現代でも多くのハードワーカーやモーターサイクリスト達の足元を守り続けています。

ウエスコの全モデルには形崩れ防止のため、つま先と踵には樹脂が装備されています。
これは長年愛用されることを想定して、ブーツ製作時1足1足に組み込まれている、いわば純正部品のようなものです。

今日はそんなつま先にカスタムオプションで装着が可能な"Safety Toe"についてリビルド修理でお預かりしたお客様のブーツとともにお話をしていこうと思います。


ほぼ毎日のように足を通すというお客様ならではの履きジワやオイル汚れ。
初めてこちらのブーツを見た時は、かなりの経年変化にとても衝撃を受けました。


ブーツをよく見ていただくと、まず目に入ってくるのは右足のつま先部分ではないでしょうか。まるでスパっと切れたように入る傷。
中を覗いてみると、つま先にはスチールが装着されていました。
なんとも痛々しい傷口ではありますが、スチールと肉厚な革によってオーナーの足はしっかり守られていました。

当ブログでも何度かこういったブーツやグローブの記事を取り上げていますが、改めて『守られる』という安心感は何にも代え難いものがあります。

左/コンポジット 右/スチール

ウエスコでは、"Safety Toe"と呼ばれるものが2種類あります。
どちらも1.2tまでの重さに耐えられる強度となっており、コンポジットには繊維強化プラスチックというものが採用されているため、軽量で尚かつ電気を通さないといった特性もあります。
日本国内では、特に工場や現場仕事をされている方達に需要が高く、その信頼度は厚いものとなっています。

WESCO Osaka 戸髙

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