2023年11月15日水曜日

【Dehen】Motorcycle Sweater / モーターサイクルセーターについて

Dehenが製作するニットアイテムにはカーディガンだけでなく様々なスタイルがあります。特に近年ある一定の層から注目を集めているスタイルが"Motorcycle Sweater(モーターサイクルセーター)"です。


1930年代のDehen製セーター

モーターサイクルセーターはレザーウェアがレギュレーションに加わる以前、モーターサイクルカルチャー黎明期の1930年代に生まれました。モーターサイクルレースシーンにおいてレーシングウェアとして着用され、高い襟と長いウエストリブが特徴的なセーターです。襟はジッパー(昔はボタン)での開閉式でレースの際の安全性や防風性を高めています。ウエストリブは体にフィットするように長くなっており、走行中の風の抵抗を低減するための工夫でした。しかし、バイクの性能が上がりスピードが速くなるつれ安全性のより高いレザージャケットやレザースーツの着用が義務付けられるように従い、セーターはレース用ではなく街を駆るモーターサイクリストのチームウェアへと変化していきました。


MCのチームウェアとして着用されていたセーター

現在も多くのMC(モーターサイクルクラブ)がチームウェアとしてモーターサイクルセーターを着用しています。Dehenでは1930年代からモーターサイクルセーターを製作しており、地元オレゴン州ポートランドだけでなく全米、さらには世界中にチャプターを持つようなクラブからも寵愛を受けています。以前は"地元のセーター屋さん"が全米各地にあったようですが、現在はその数も少なくなっており、更にDehenのようにアメリカ生産を行なっているところはとても稀有な存在となっているため一つのニッティングカンパニーが多くのモーターサイクルクラブから依頼を受ける状態となっています。Dehenが掲げる"Support Your Local"という言葉には、「それが何処であろうと皆それぞれの地元(Local)を支えます」という強い決意がにじみ出ているように感じます。


WESCO JapanやWESCO Setagayaで取り扱うモーターサイクルセーターのほとんどは無地のものです。良くも悪くも、文字やワッペンで装飾することである種のメッセージ性がそこには生まれます。無地であることでニュートラルな状態を示すことが出来、またワッペンなどで自由にカスタムしていただけます。ご自身(達)の所属する世界、団体、チーム、クラブ etc...へのリスペクトを込めてデコレーションを施すことで思い入れのこもった1着に仕上げるのも一つの楽しみ方だと思います。




ここまで、歴史を踏まえて長々とモーターサイクルセーターの説明をしてきましたが、これはあくまで知識として留めておいてもらえたらありがたいなー程度のことです。昨今、ハーフジップスウェットやセーターがファッションとして一般的になっていることもありますので、バイクに乗る人、乗らない人、ファッション感度の高い方、そうでない方などなど、これをキッカケに皆さんが興味を持っていただけたら幸いです。


樽野
WESCO Setagaya / Dehen Japan
〒158-0082 東京都世田谷区等々力2-5-3
TEL. 03-6809-8968
Twitter. @wesco_setagaya

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