1938年から製作がスタートした、ウエスコのモデルの中でも一番人気とも言える”JOBMASTER"ですが、じつは最初から〈ジョブマスター〉という名前ではありませんでした。
1951年頃に印刷されたウエスコの小さなカタログを見ると、そこには〈ハード・ウエア・ライン〉という名称でジョブマスターの原型となるブーツが掲載されています。ハイトは8インチでレース・トゥ・トウ、ソールにはハーフラバーソールやフルラバーソールなど様々なタイプを用意しており、職種や好みに合わせて選択出来る様になっていました。
ページのタイトルには『MILLMEN’S, TRUCK DRIVERS’ AND FARMERS’ SHOE』とあり、工場労働者やトラックドライバー、農夫をはじめ、多種多様なハードワーカーをターゲットにした商品だったことが良く分かります。(アニバーサリーブック P.107参照)
その後1960年代後半になると、名称が『NEW FLEX』〈ニューフレックス〉に変わります。当時はまだ「ステッチダウン」と「ネイルド・ソール」の2つの製法が存在していましたが、新モデルの〈ニューフレックス〉には総てステッチダウン製法が採用されました。これによってブーツが軽量化し、より幅広い用途に適応しやすくなっています。(アニバーサリーブック P.130参照)
※大阪ショールームにはデッドストックの『NEW FLEX』を店頭にて展示しています。ご来店の際にはぜひご覧ください。
そしてついに、創業70周年を目前にした1987年頃、『THE JOBMASTER』という新しい名称が採用されることになります。1938年の誕生以来、じつに50年近い年月が経っていました。
当時のカタログを確認すると、〈ジョブマスター〉の標準モデルはハイトの高さが10インチ、レーシングパターンもレース・トゥ・トウ/セミ・レース・トゥ・トウ/レギュラー・トウの3種類から選択可能で、他にもビブラムソールが採用されているなど、現行モデルの雰囲気とかなり近い仕上がりになっています。(アニバーサリーブック P.149参照)
ここまで読んで察しがつく方もいるかと思いますが、そうです!〈ボス〉や〈ハイライナー〉といったウエスコを知っている人なら誰でも聞いたことのあるようなモデル名も、じつは同じ1987年頃から使用される様になりました。〈ジョブマスター〉同様、これらのモデルにもそれぞれの長い歴史が隠されていますので、ぜひご自身で紐解いてみてください。
きっと誰かに語りたくなりますよ。笑
きっと誰かに語りたくなりますよ。笑
WESCO JAPAN
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