今日はウエスコブーツを半分にカットしたものを用いて、改めて"ウエスコブーツがどんな造りになっているのか"を「ウエスコは初めて」という方にもわかりやすく写真とともに紹介していきたいと思います。
まずブーツをカットした断面を見ると、特に傷みやすいヴァンプ(つま先)とカウンター(かかと)に革を2枚使用しているのがわかるでしょうか。
それだけでも他ではなかなか見ることの出来ない製法で強度は比較になりません。
さらにステッチダウン製法の仕組みが詰まったヴァンプを拡大して見ていきましょう。
ヴァンプとカウンター部分には、2枚の革の間に型崩れを防止する樹脂を挟んだ構造となっており、内側の革はインソール内に釣り込み、外側の革はそのまま外へ引っ張り出されてミッドソール、さらにはビブラム社製のラバーソールにまで"Rapid-E"という旧いミシンを使って直接縫い合わされます。
内側へ釣り込んだ革の上から覆い被さるような状態で、水が入りそうに無い造りになっているのはここで明らか。
原始的で単純な造り故に、堅牢で水密性に優れ、耐久性が求められるウエスコブーツには最も適した製法と言えるでしょう。
さらに、写真のブーツには430ソールが付いていますが、靴底のラバーソールの上にとても厚さのあるミッドソール→同じ厚みのインソール→スリップインサート(中敷き/※画像無し)が重なり、地面から足が直接触れる中敷きまでは、つま先部分で約2.5cmほど。
ダブルミッドソールやソールを100ソールにすると、さらに厚みが増すので地面からはもっと離れることになりますね。
続いてカウンターを拡大して見ていきましょう。
ブーツ本体のインソール下には、型崩れを防ぎながら土踏まずの保護と足への負担を軽減するために、ウエスコはあえて製造に手間のかかる『スティールシャンク』を他のブーツメーカーよりも先駆けて採用しています。
そして、ここまでの説明で気付いた方もいるかもしれませんが、ウエスコブーツはラバーソール、型崩れ防止材、スティールシャンク以外はすべて革で製作されています。
よくコルクや木などと勘違いされている方もいらっしゃいますが、そのほとんどに革を使用することで"足"への馴染み、"動き"への柔軟性が大きく変わります。
これほど厚みのある素材を一つ一つ、本物のハードワーカー達が履き込むことのできる強度で造り上げているからこそ、足馴染みが良くクッション性に優れ、高い耐久性を兼ね備えたブーツになるのです。
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WESCO Osaka 戸髙
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